Folklore02

Servus AKIの食卓のフォークロア

師匠と弟子の食談義

今までメールマガジンに書いていたコラムを発表、そしてそれに関連した資料を掲載
でもちょっと眉唾かも・・・・
なんだ嘘かよ〜、そー言われても・・・・・
ま〜、それなりに読んで下さい。少しは話の話題なるかも????

そうそう、Servus(セアヴス)とは、ウイーンの方言で[今日は]と言う意味です [フォークロア]とは、民間伝承、民俗学、と訳されています。つまり食に関するあらゆる、フォークロアな事柄をお届け致します。なんちゃって・・・・

WIEN010-1.jpgウエストバーンホーフの夜明け

握手

【弟子】 師匠、第一回目はお疲れ様でした。今回の「握手」は非常に
     楽しみにしておりました。

【師匠】 今回、君は呼んどらんよ。

【弟子】 そんな、シ・ショ・ウ・・。冷たいじゃないですか。

【師匠】 弟子が、師匠をおちょくるなんて許せん。

【弟子】 そんな事していないじゃないですか。師匠有っての私じゃな
     いですか。師匠、これつまらない物ですが、お納めください

【師匠】 このわしを買収するのか。・・・つまらない物ならいらない

【弟子】 いえ、つまる物です。師匠、すねないで握手しましょ!・・
     あ・く・しゅ・・じゃ、今回のテーマは、この握手で決定と
     いう事で・・・

【師匠】 ・・・・・・・・

【師匠】 それじゃ、「握手」について講義を始めるとするか。

【弟子】 よっ!待ってました!大統領!

【師匠】 静かにせんか!
     この、「握手」という制度はどうして出来たかというと、前
     回話した「毒殺」と似ている。

【弟子】 握手して「毒殺」するんですか?

【師匠】 「毒殺」ではないが、「暗殺」ぢゃな。

【弟子】 ひぇ〜。「握手」すると「暗殺」されるんで・・・。

【師匠】 そーではない。「暗殺」というのは、ナイフで相手を殺める
     ことなので、つまり私は手に何ももっていませんよ・・とい
     う、意思表示なわけだ。

【弟子】 なるほど、私は手に何ももってないですよ、確認して下さい
     よと 言うわけで、相手の手を握って、そして相手も手に何も
     持っていことのないという事の確認なんですね。

【師匠】 そうぢゃ。分かったか。

【弟子】 そーすると、昔はこんなことが日常茶飯事だったんですか?

【師匠】 そー思っても、いいぢゃろ。

【弟子】 でも、ナイフを持っていたら判るんじゃないですか?

【師匠】 まー。わからないように手を内側に向けてナイフを持つとち
     ょっと見ただけでは、わからないもんだな。

【弟子】 ここに、ペーパーナイフがあるのでやってみますが、こんな
     持ち 方でよろしいんですか?

【師匠】 そうそう、そうやって右手を内側に持つと、傍目には判らん
     ぢゃろ。

【弟子】 そーですね。

【師匠】 レストランでウエーター達が手を前に組んで立っているがこ
     れも、右手を上に左手を下に組むことによって私は手にナイ
     フを持ってはいませんよ、ということの名残なんぢゃな。も
     ちろん今では関係ないからどちらを上にしたっていいのぢゃ
     がな。

【弟子】 なーるほどね。さすが師匠。やっとここで、「食」に関係し
     たという訳ですね。

【師匠】 また、おちょくり始めおったな・・・

【弟子】 そんな〜。師匠のためなら、「たとえ火のヨコ、水のヨコ」
     と思ってます

【師匠】 火の中、水の中は入らんという訳ぢゃな。

【弟子】 すいません。つい、間違えました。

【師匠】 ヤッパリ次回から来んでよろしい。

【弟子】 師匠、この「つまる物」をもうひとつ・・・。

【師匠】 ・・・・・・・

【師匠】 次回は、「レディーファースト」について講義しよう。

【弟子】 よっ!師匠!にくいね。もてる師匠はヤッパリ違うね。
     はくしゅ!パチ・パチ・パチ・・・・

レディー・ファースト

【弟子】 いやいや、師匠。今回は見逃せませんね・・・。

【師匠】 お主、何かよからんことでも考えておるな。まったく、スケ
     ベ心丸出しの弟子じゃな。

【師匠】 レディー・ファーストで思いつくことといったら何か分かる
     かな。

【弟子】 そりゃー。レストランに入れば、まず最初に座るのが女性で
     すよね・・・・・そうそう、入り口からまず最初にドアを開
     けてから女性をエスコートして入りますね。どうです、あっ
     てますか?シ・ショ・ウ!

【師匠】 そうだな。まっ、50点ということかな。

【弟子】 え〜!そんなもんですか?もっといいのかと思ったのに・・

【師匠】 これは「食卓のフォークロア」というのが、テーマぢゃぞ。
     もう少し深読みせんか。この馬鹿もんが!

【弟子】 すいませんね・・・どうせ私は馬鹿ですよ・・(グスン)

【師匠】 まず、よく言われるレディー・ファーストの定義というと
     1.女性は、か弱き者として守る
     2.常に女性を立ててあげる。
     なんて言われておるが、これは、後から無理やりつけられた
     詭弁ぢゃな。

【弟子】 エー、違うんですか?

【師匠】 昔は、今と違って男性中心の世界ぢゃった。女性はただ、子
     供を作るだけの道具としてしか見てなかったのじゃな。だか
     ら、レディーファーストなんて今は言っておるが、男が行動
     している方法がそのように見えただけの話ぢゃな。

【師匠】 たとえば、家に入る時、常に女性を先に入れる行為のことぢ
     ゃが、これは、家の中にもし敵が潜んでいて、自分を殺そう
     と企んでいたら どうなる。

【弟子】 つまり、ドアを開けた瞬間に殺されますよね。

【師匠】 だから、まず女性を最初に中に入れて敵が潜んでいないかど
     うか確かめたのが、ことの発端ぢゃな。

【弟子】 ほんとかな〜?なんか眉唾っぽいなあ〜?

【師匠】 なんぢゃ、疑うのか。もういい、今日はお終いぢゃ。

【弟子】 そんな、師匠は短気なんだから。誰がそんなことを思ってい
     るんですか。いやだな〜。シ・ショ・ウ!続きをハ・ナ・シ
     ・テ・・

【師匠】 やめんか、気持ち悪い。分かった、分かった・・・・・

【師匠】 レストランに入って席に座る時、女性側の椅子を引いて先に
     座らせるぢゃろ。あれも、椅子になんらかの仕掛けがないか
     座ってすぐ敵に襲われないか・・・と確かめているのぢゃな

【弟子】 イヤー、怖いですね師匠、これがほんとなら、女性ってなん
     なんでしょうね。

【師匠】 まー、ただの道具としか、見ておらんのぢゃろ。こんなこと
     今の世の中で、言ってみー、わしなんか袋叩きじゃ。だから
     このことはくれぐれも内緒にな。分かっておるな・・。

【弟子】 まだ有りますか?

【師匠】 そーだな、あと、よく女性と腕を組んで歩くとき女性は常に
     歩道側を歩くようにエスコートをするな。男は車道側に歩く
     と女性を危険から守っているように思えるがこれはまったく
     逆のことなんぢゃ。

【弟子】 どーしてなんですか。これなんかあっているように思えます
     が。

【師匠】 今の世界から見ればそのように映ってもおかしくはないんぢ
     ゃが、道路は今と違って昔は、馬車なんかが通っていたのは
     知っておるな

【弟子】 そりゃ、今の自動車に比べ台数も少なかったし、そんなに危
     険ではなかったでしょうね。

【師匠】 道は狭いし、でこぼこしていたから、100%危険じゃないと
     は言えんがな。
     それよりも、昔の生活習慣にトイレで用を足すという習慣は
     結構少なかったようぢゃな。もちろん、トイレは有ったんぢ
     ゃが、その数は少なかったようじゃ。そのため、夜中、急に
     もよおしてくると、いちいちトイレに行くのは、遠いし、ま
     た暗い。ついつい、面倒になって近くの容器ですますことに
     なる。

【弟子】 では、なにに入れたんですか?

【師匠】 ベットの横にサイドテーブルというものがあるぢゃろ。

【弟子】 はい、ありますね。私なんか夜、本を読むときそこに何冊か
     の本を置いておきますが・・・。

【師匠】 そこに昔は、便器を置く場所だったんぢゃな。

【弟子】 本とーですか。

【師匠】 何をしゃれておる。本当じゃ。
     そして朝になったら、いつまでも部屋の中に糞尿なんかあっ
     たら臭いわけだから、捨てるんじゃが。さっきも言ったよう
     に、トイレなんか、あんまり無かったわけだから、ついつい
     部屋の窓から外へと捨てたわけぢゃな。

【弟子】 そんなことをしたら、下に歩いている人に掛かってしまうじ
     ゃないですか。

【師匠】 そんなことなんか気にしなかったんぢゃ、皆がやっているん
     ぢゃからな。
     だから、内側に歩いている女性に、糞尿がかかってしまうん
     ぢゃ。どうぢゃ、分かったか。

【弟子】 こんな汚いことも有ったんですね。

【師匠】 まー、掛かってもいいように出かけるときは皆、黒いマント
     を羽織っていたんだな。昔の映画なんかに黒マントを羽織っ
     て、霧の深いロンドンの街・・・・。こんな映画のシーンを
     見たことはないかの。実際はこんなことがあったために着て
     いたんだな。女性なんか歩きずらいため、糞尿を踏まないよ
     うにつま先立って歩いた訳ぢゃな。世の中、頭のいい輩がい
     たらしく、この歩きずらい道を何とかしなくてはと・・そこ
     でハイヒールを発明されたというのが本当の話ぢゃな。

【弟子】 えっ!そんな展開になったんですか。へー、ハイヒールがね
     ー。関西の漫才師の「ハイヒールももこ」って言うのがいま
     すけど、これなんか「ウンコ踏んづけるのイヤヨ靴ももこ」
     て言うことですか。

【師匠】 何を馬鹿なことを言っておる。
     日本の江戸時代ではこの点しっかりと管理されていたらしく
     世界一清潔な都市だったらしい。逆に、世界のロンドンやパ
     リはそれはそれはひどかったらしい。雨が降ったら、糞尿の
     川が出来たというのも有名な話だな。こんな都市だからこそ
     ペストが蔓延して多数の死者が出たというのもうなずけるわ
     けぢゃな。

【弟子】 ヤッパリ清潔でなくちゃね、師匠。

【師匠】 ペストが蔓延したのはもう一つ理由があって、ヨーロッパで
     流行った魔女狩りっていうのは知っているかな?

【弟子】 知ってます、知ってます。・・・で、魔女がペストを流行ら
     したんで?

【師匠】 そーじゃない。
     魔女狩りのときに、猫は魔女の使いだからといって、かなり
     の猫が不幸な目に有ったんぢゃな。そこで猫が少なくなると
     必然的にネズミが増える・・・。ネズミはたくさんの菌を運
     んでくる・・・・。そして、ペストが流行ったんだな。ペス
     トが流行ると、これは魔女のせいだ、と言ってまた魔女狩り
     が流行る。当然猫狩りもされるのでペストはどんどん流行っ
     て、しまいには人口が半分以下になってしまった都市がたく
     さんあった。

【弟子】 風が吹けば、桶屋が儲かる式ですね。へー、レディーファー
     ストからこんなところへ来てしまいましたか。

【師匠】 レディーファースト、というものは実際には、男が自分自身
     を守る為に行った行為が、戦争や、争いごとが少なくなって
     来たことにより、その行為が、だんだんと回りには女性を大
     事にしているように見えて来た、というわけぢゃな。こんな
     ことを今の女性に話したら何を言われるか分からんからくれ
     ぐれも内密にな。

【弟子】 へー、師匠も女性は怖いんだ。

【師匠】 なんじゃ、わしに怖いものなんかあるものか!

【弟子】 そーでしょう、そーでしょう。師匠に怖いものなんてありま
     せん。
     それに師匠有っての私でございます。
     逆らうなんて・・・・・・。(ブツ・ブツ)