Folklore03

Servus AKIの食卓のフォークロア

師匠と弟子の食談義

今までメールマガジンに書いていたコラムを発表、そしてそれに関連した資料を掲載
でもちょっと眉唾かも・・・
なんだ嘘かよ〜、そー言われても・・・・・
ま〜、それなりに読んで下さい。少しは話の話題なるかも????

そうそう、Servus(セアヴス)とは、ウイーンの方言で[今日は]と言う意味です [フォークロア]とは、民間伝承、民俗学、と訳されています。つまり食に関するあらゆる、フォークロアな事柄をお届け致します。なんちゃって・・・・

WIEN010-1.jpgウエストバーンホーフの夜明け

テーブルでの着席

【弟子】 師匠、今日はどんなお話で・・・・・。

【師匠】 そーぢゃな、前回ワインの話もしたので、食事のとき、テー
     ブルに着席するのに席順なんかがあるな。

【弟子】 そうそう、これなんか私は苦手でしてね、どこへ座っていい
     のか皆目見当もつきませんよ。

【師匠】 まー、誰かに招待でもされたんだったら、招待者がどうぞこ
     の席へと言ってくれるので、その席へ座ればいいのじゃが、
     逆の場合ぢゃな自分が招待者になり、誰を上座で・・・・
     誰を下座になんて考えるのは難しいのー。特に結婚式での席
     順は、どの上司をどこの席に座らせないといけないと考える
     と、頭が痛くなるわいな。

【弟子】 そうです、そうです。この間親戚の結婚式へ出たんですが、
     伯父さんがそんなことを言っていました。で、どのように座
     るかっていう講義ですか?

【師匠】 そうではなくて、なぜ上座かということなんだ。

【弟子】 そうなんですよ、これが不思議なんですよね。偉い人が来る
     と、必ず奥の床の間を背にして座りますよね。床の間には、
     よくお客様にお見せしようと掛け軸やお花なんかが飾ってあ
     りますが、背中を向けたら何にも見えないですよね。師匠、
     こういったことは外国でもあるんでしょ。

【師匠】 そうじゃ。これは洋の東西を問わず、入り口から一番遠いと
     ころが上座と言うことになるな。

【弟子】 そーいえば、映画に出てくる王様なんか、誰かが謁見すると
     必ず一番奥に王様がいて両側に部下が控えていて、客を迎え
     ていますよね。アッ!そうか、誰かが来たらすぐに挨拶が出
     来ないから、見える位置にいるんですね。

【師匠】 わしの弟子になって初めて鋭いこと言ったのー。

【弟子】 ヤッター!初めて師匠に誉められた。

【師匠】 誰が誉めた、今の答えは51点ぢゃ。

【弟子】 なんですか、その51点の1点って・・・・

【師匠】 前回の50点よりはまだましと言うことだけじゃ。

【弟子】 ブツブツ・・・

【師匠】 これも前に話した、「暗殺」と同じぢゃ。

【弟子】 エッ!また暗殺ですか?
     昔の人はそんなことしか考えなかったんですかね。

【師匠】 食事でも会議でもいいのじゃが、偉い人が一番奥に陣取ると
     言うのは、もし敵が攻めてくるとドアに一番近い人がまず最
     初に被害にあう訳ぢゃな。当然一番奥にいる人は、1拍でも
     早く気がつく時間があれば、武器を手にすることが出来るし
     戦うことも出来る。・・・・と言うわけだの。

【弟子】 これは日本でも同じなんで?

【師匠】 これはまったく同じ考えだな。特に武士階級では、いつ殺さ
     れるか分からないから切実な問題だったわけぢゃ。これも江
     戸中期以降、戦いがだんだんなくなると上司を敬う行為とし
     て徐々に浸透していき、町人文化にも伝わったのぢゃな

【弟子】 それじゃ、江戸時代以前は無かったんですか?

【師匠】 また、わしに逆らいはじめてきおったな。
     もっと昔からはあった、公家の文化、平安時代以前からその
     ような風習はあったな。

【弟子】 なーんだ、あったんじゃないですか。

【師匠】 争いごとの絶えなかった昔に比べると、江戸の元禄時代は武
     家文化町人文化の花開いたときだけに、こういったマナーと
     しての文化が定着していったと思われたといいたいのぢゃ。

【弟子】 昔は、ドアを開けるのも席につくにも、はたまた乾杯するに
     も常に戦いだったんですね。そーいえば、握手もありました
     ね。

【師匠】 そうぢゃな、今のこの世に感謝せねばな。席順と言えば、最
     近では一番奥が上席とも思えないときもあるがのー。

【師匠】 例えばぢゃ。レストランでお客を接待して、上座にお客様を
     座らせたとする。当然客の背中は、壁側になるな。お客様の
     目は当然、他の客の姿が丸見えになる訳じゃな。そうすると
     お客はあんまり落ち着かないと言うことになる。そうなると
     逆も真なりと言う言葉があるが、客の席を逆にすると客は壁
     を見ることになり、周りが見えなくなるので落ち着くと言う
     ことも成り立つな。

【弟子】 なーるほどね。

【師匠】 ついでにもう一ついい事を教えてやろう。
     デートのとき彼女を口説くときも同じぢゃな。彼女を壁が見
     えるように座らせれば、彼女の見ている相手は彼氏一人だけ
     と言うことになり、口説くにもばっちりと言うことぢゃな。

【弟子】 ししょー・・・。さすがいいこと言いますね。
     私が今まで振られていたのはそのせいだったんですね。

【師匠】 それは別だろー。

【弟子】 ・・・・・・・・・



四葉のクローバー

【弟子】 いや〜。師匠、最近いい天気ですね〜。
     あんまし気持ちいいので、今日来る前にそこの川原で寝そ
     べっていたら、「四葉のクローバー」なんか見つけちゃい
     ましたよ。ほら、師匠、これです、これです。あれ、師匠
     どうしたんですか?し・しょ・う!・・・・

【師匠】 い〜よな〜。天気がいいからといって、道草食ってきて。
     わしなんか、資料の整理で昨日から寝ないで仕事をしてい
     ると言うのに、弟子は、川原で「四葉のクローバー」探し
     かい・・・。ア〜〜ア!

【弟子】 師匠、またすねてんですか?

【師匠】 すねてなんかおらん。
     早くこの資料を片付けなくては・・・・・
     あっ、そうそう、今度もっと働いてくれる弟子を募集しよう
     と思っているんぢゃが、どう思う。

【弟子】 分かりました、分かりました。今度お弁当を作ってきますん
     で一緒にピクニックでも行きましょうヨ。ネッ!し・しょ・
     う。そうだ、この「四葉のクローバー」でなんかお話はあり
     ませんか?ネッ、師匠。・・・・師匠、ご機嫌直して下さい
     よ・・・・。

【師匠】 何を言っておる。わしは今日一日、ご機嫌ぢゃぞ。
     まっ、少しだけなら話してもいいかな・・・。

【弟子】 ヨッ!待ってました。拍手!!(パチ・パチ・パチ・・・)

【師匠】 この「四葉のクローバー」は「三つ葉のクローバー」の変種
     でただ単に数が少なく珍しいから貴重品扱いされているとい
     うのは分かっておるな。

【弟子】 その位は知っていますよ、私だって「三つ葉のクローバー」
     なんかだったら珍しくないから取ってなんか来ませんよ。
     (知らなかった・・・・)

【師匠】 このクローバー、ヨーロッパでは牛や羊の牧草なんぢゃ。

【弟子】 ええ、知ってます、知ってます。よくアルプスの山ん中で、
     牛や羊が牧草を食べている写真を見ますね。

【師匠】 そうぢゃ、冬になるとさすがに牧草は無くなってしまうの
     で、人間が予め刈っておいて、干草としてサイロにとって
     おき冬の飼料となる訳じゃが、この干草を使って壊れ物の
     クッションとして使用した者がおったのぢゃ。特にガラス
     製品は壊れやすいので、遠方に運ぶのにこれは重宝したも
     んと思われる。

【弟子】 なーるほどね、必要は発明の母ですね。

【師匠】 昔の日本にも、やはりこの牧草が詰められて、ガラス製品
     が運ばれてきたんぢゃ、江戸時代(1850年ごろ)、オラン
     ダ国王から徳川将軍に贈られたガラス器の間にこの草がつめ
     られてあったことから「詰め草」と呼ぶようになったんぢゃ
     な。

【弟子】 なーるほど。詰めてあるから、詰め草ね。

【師匠】 草は枯れておったが、中に混じっていた種が発芽し、明治に
     なって北海道で牧畜が行われるようになると、このシロツメ
     クサのほかにムラサキツメクサなどが牧草として輸入され、
     野生化したものが日本各地に広がったので今では日本中で見
     ることが出来るんぢゃよ。

【弟子】 なーるほどね。そんな話があったんですね。
     でも、師匠。これ食と関係ないように思われますが。まさか
     牛や羊が・・・・なんて言うんじゃないでしょうね。

【師匠】 ガラス製品が、運ばれたといっておるぢゃろ。
     ガラス製品で思いつくのはなんじゃ

【弟子】 そーですね。ワイングラスなんかはどうでしょう。
     あっ、そうか。ここに行きつくんですね。

【師匠】 ということで、今月は2回に分けて発表する。
     この続きは来週にでも発表しよう。

【弟子】 師匠、もう飽きちゃったんですか。

【師匠】 ・・・・・・・・・・