ウエディングケーキ
【弟子】 師匠、スイマセンが来週友達の結婚式が有るのでお休みを頂きた
いのですが・・・・・。師匠、スイマセン起きています?
シ・ショ・ウ・・・もしも〜〜し、ししょう、そんなとろろで
うたた寝していたら風邪引きますよ〜〜。
【師匠】 ウ〜〜〜。あ〜よく寝た。・・・・なんだ、なんのようだ。
【弟子】 友達の結婚式があるので・・・・・
お休みを頂き・た・い・の・で・す・が。
【師匠】 あー、いいぞ。ズ〜〜〜〜と、休んでていいぞ〜。
【弟子】 そんな〜〜、師匠、相変わらず冗談がきついですね〜〜。
そうそう、師匠、結婚式にまつわる話なんてありますかね。
結婚披露宴で出て来るウエディングケーキって有りますが、
あれはそもそも、何なんですかね。
【師匠】 わしの弟子のくせにそんな事も知らんのか!
まーよい。そんなら今回は結婚式について話してやろうかな。
【弟子】 おねがいします。
【師匠】 まー結婚式がいつ頃からあったかというのは、ちょっと分からん
な。エジプトやギリシャ時代の文献にもあるし、かなり古い習慣
ぢゃ。そもそも、男女が一緒になるのは子孫繁栄のためぢゃ。
おまえには、無理ぢゃろうが・・・
【弟子】 (ドキッ!!)そんな事は、ないですよ。
【師匠】 動物界では、一夫多妻が多いが、これは強いオスが子孫を残そ
うとして独り占めするわけぢゃから種の存続にはなくてはなら
ないことだったんぢゃな。
【弟子】 じゃ、人間もそうだったんですか?
【師匠】 そうぢゃ、まだ一部の国ではその習慣は残っておるがの。
なんぢゃ、その行きたそうな顔は、おまえには無理ぢゃ。
おまえには、金も権力のないぢゃろうが。
【弟子】 色男、金も力もなけにけり・・・なんていいますから。
【師匠】 ・・・・・・・・・・・・・。
古代人類はこん棒で殴って相手から奪って自分のものにしてきた
わけぢゃが、奪ってきた女性を紐で縛ってきたのが今でもある
エンゲージュリングがその名残だという人もいる。
縛られている、証しぢゃな。
最近は、逆になってきているようぢゃがそれで人類が生き残れる
のなら、良いのではないかな。
【弟子】 それで、結婚式の前半のクライマックスと言うとケーキへの入
刀。いわゆる「お二人による初めての共同作業」と言う時代錯
誤的なセリフと共に、切るケーキなんですが、この儀式と言う
んでしょうか、いつ頃からあるのですか?
【師匠】 友人知人達によるカメラのフラッシュの嵐の中でカットするケー
キ、一瞬だけ勘違いの芸能人気分を味わって、こんなくさい芝居
じみてきたとおもっておるぢゃろ。
【弟子】 違うんですか?
【師匠】 年々派手になってきているのでそんな勘違いをしている輩も多い
が結婚式を飾る豪華なウェディングケーキが史実に登場したの
は、かなり古いな。ローマ帝国時代と言われておる。
そもそも、その当時のケーキは《豊かさ・幸せ》の象徴としても
存在しており、その幸せを列席者全員で分かち合って食べると言
う事に意味があったんぢゃな。
【弟子】 そんなに古いとは知りませんでした。
【師匠】 記録に残っておるのは貴族階級の者たちばかりだから、庶民と言
うとこんな贅沢は出来なかったぢゃろうが、それはそれなりにウ
エディングケーキのようなもので祝ったんぢゃろな。
ワシの頭に入っている資料によるとぢゃな、ヨーロッパでは、招
待されたお客がそれぞれ香料入りの甘いパンを持ち寄って、それ
をテーブルの上に山のように積み上げるという風習があったそう
ぢゃ、そのケーキと積み上げると言う2つの風習が現在の、積み
上げた状態のウェディングケーキとなったそうぢゃ。でも日本で
は極端に積み上げすぎて天井にまで届きそうな高いウェディング
ケーキはどうかと思うがこれも祝いぢゃ、どんどん積み上げれば
いいぢゃろ。
【弟子】 そんな昔から、ウエディングケーキがあったとは知りませんでし
た。
【師匠】 ウエディングケーキと言っても、今のスポンジケーキを思い浮か
べてはダメだぞ。今言ったように、甘いパンと言ったので、蜂蜜
を入れて作った菓子パンのようなものだったんぢゃろう。
金持ちと言っても、蜂蜜は貴重品だからそんなときでもなければ
食せなかったんぢゃろうな。
そのときは、庶民や奴隷たちにも甘いパンのおすそ分けがあった
そうぢゃ。うれしい気持ちで配ったのぢゃろうが、自分の富と名
誉を誇示する為のパフォーマンスぢゃな。
【弟子】 師匠は何でも疑いの目で見るんですね、猜疑心のかたま・・・・
いえ・・、何でもありません。
【師匠】 ・・・・・・・・・・・・・・
やっぱりやめた。
【弟子】 そんな〜〜。またいじけてんですか。師匠がいなくちゃ世界は動
かないんですから機嫌を直して下さいよ〜。
【師匠】 ぢゃ、次回じゃ。
【弟子】 もうすぐクリスマスですから早めに願いますね。
ウエディングケーキ(2)
【弟子】 こんちわー、師匠?
ご機嫌如何ですか〜〜?
ししょ〜〜〜?
Hallo〜〜?
【師匠】 うるさいのー。何のようぢゃ。
【弟子】 なんですか、もうお忘れになったんですか。
続きですよ、つ・づ・き・・。ネ、ししょう。
【師匠】 仕方ないの〜。どこからぢゃ。
【弟子】 それは、ウエディングケーキは、いまのスポンジケーキを思い浮
かべてはダメだ、とか甘いパンは蜂蜜を入れて作ったとか、庶民
や奴隷たちにも甘いパンのおすそ分けがあったか、そんな所から
です。
【師匠】 わかった。
【師匠】 でもこの説もはっきりとは分からんのぢゃ。はっきりとウエディ
ングケーキとは書いておらんのでな。甘いパンだからケーキと訳
したのは現代人だから多分ウエディングケーキなのぢゃろうと言
う事ぢゃ。
別の説としてはパンを積み上げる風習とは関係なく、18世紀末
ロンドンでのウィリアムリッチという菓子職人が作ったケーキが
元になっていると言われておる。
この菓子職人は店先からセント・ブライド教会の高い塔を見上
る事が出来たために、ある日「あの塔をモデルにしたケーキを
作ってみよう」と考えたそうぢゃ。
その結果、もう言わんでもわかるぢゃろうが、間に柱まで入れた
高い高いケーキを作る事に成功したんぢゃ、そりゃ周囲の者たち
は面白がりおったが、いわゆる変わり種ケーキ程度の扱いだった
そうぢゃな。
【弟子】 なんかこっちの方が信憑性がありますね。それでこのケーキが有
名人の目にとまってそれから流行ったなんて・・・面白いですね
【師匠】 さすがにわしの弟子ぢゃ。よくわかったの〜。
【弟子】 エー、ほんとに、そーなんですか?
【師匠】 その考案者リッチが死んでから50年ほど経った1840年、
ヴィクトリア女王とアルバート公の結婚式が執り行われた時、そ
の祝いの席で高い高いケーキが採用されたんぢゃ。
そのヴィクトリア女王の時代は歴代のイギリス国王の中でももっ
とも長い64年の治世を誇り繁栄を誇り、その時代に背の高い
ウェディングケーキが定番になったのぢゃ。
何せ、世界の海を制覇したイギリスぢゃ。この風習はあっという
間に世界中に広まったのぢゃ。
【弟子】 師匠、そー言えば、ウエディングケーキは三段重ねですが、なに
か意味でもあるのですか?
【師匠】 またまた、わしの弟子ぢゃな。鋭いところを付いてくるな。
【弟子】 いや〜参ったな〜。そんなに誉められても・・・・。
【師匠】 世辞ぢゃ。
【弟子】 ・・・・・・・・・・。
【師匠】 一番下のケーキは、今日来てくれた列席者の人たちに食べてもら
うもの、二段目は招待はしたのぢゃが訳あって来れなかったもの
たちへのケーキじゃ。
そして一番上ぢゃが、これは一年後の結婚記念日に食したのぢゃ
【弟子】 ケーキって、そんなに長く取っておける物なんですか?
そんな腐ったケーキって食べられるんですか?
【師匠】 今みたいに甘さ控えめのケーキでは持たんが、昔は今と違って甘
さもたっぷりであったな。砂糖というのは、もともと保存効果の
高いものなので昔はジャムなんかは一年分を作ったものじゃ。
ぢゃが今のジャムは糖分控えめだから早く食さないと腐ってしま
う。
【弟子】 ジャムってそんなに長く持つんですか?
すると塩漬けや燻製なんかと同じ効果ですね。まだ他にもこのよ
うなものはありますか。
【師匠】 マスタードも腐らんな。現代では昔と違って労働も機械任せにな
って楽になったし、冷蔵、冷凍技術が進んで食品を保存するにも
便利になったのぢゃ。
体のことを考えれば塩分、糖分を控えるというのはいい事ぢゃ。
ケーキも甘さたっぷりで作っており、バタークリームや砂糖で作
ったフォンダンなどで空気を遮断してあるので腐りにくい事も確
かぢゃ。
【弟子】 それでは日本ではいつ頃からウエディングケーキがあるのですか
【師匠】 ウェディングケーキが日本で初めて作られたのは1877年
(明治10年)頃とある。当時の日本人は鎖国が解かれた勢いで
外国文化が大量に押し寄せてきて日本人もこのウェディングケー
キも真似をしたらしいのぢゃが、その間、戦争などもあり、あま
り定着もしなかったということぢゃ。
そもそも、日本での結婚式は家で行うのが一般的でホテル等で本
格的な結婚式をはじめたのは帝国ホテルぢゃ。
そして高く積みあがったウエディングケーキは石原裕次郎の結婚
式から始まった、といっても過言ではないな。
そこから、ウエディングケーキはどんどん大きくなり見栄えのよ
いイミテーションケーキを飾るのが主流になってきたわけぢゃ。
今はまた昔どおりのイミテーションでないケーキカットが流行っ
てきておるというわけぢゃ。
【弟子】 なるほど、なるほど。
ところで師匠、友達は教会で式を挙げるといってましたが、映画
なんか見ると、よく花婿・花嫁にお米をかけていますがあれは何
ですか?
【師匠】 あれはライスシャワーといって古くからある風習ぢゃ。
米というのは一つの穂にたくさんの米がなる。この沢山の米のよ
うに子沢山を願ったのぢゃな。
古代ローマ以前の結婚式では、ライスシャワーのように花嫁の頭
をめがけて小麦をパラパラと投げかけていたと文献に残っておる
これはその時代、大切な主食である小麦は《生命力》《再生力》
を象徴していたわけで、今では米が中心になっておるがの〜。
【弟子】 イヤー、師匠。有難うございました。
またいつかこの続きを教えてください。

